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料理そのものにはならないけれど、これなしでは食べる楽しみが半減してしまうもの。
今月は影の味わい仕掛け人「スパイス」のお話です。
一口にスパイスといっても胡椒やごま、シナモンなどその種類は多種多様。 おもに熱帯から温帯地域に育つ植物の実、種、花、茎、根、皮などさまざまな部分を乾燥させて作られ、料理に風味や色合いを加え、食欲をおおいに沸き立たせてくれます。
もうひとつのスパイスの効用は臭みを抑えること。 今のように冷蔵庫という利器もなく、半分腐りかけたような肉も食べざるを得なかった中世の西洋人には、スパイスは金銀にも等しい貴重なしろものでした。 菌の存在など知る由もなかった当時は、食物の悪臭こそが伝染病のモトとも考えられ、それを抑えるスパイスはおおいに珍重されたのです。
神秘のベールに包まれた遥か東方の地から、陸路ラクダの背に揺られて運ばれてきたスパイスは、その中継地となったアラビアの商人や、後にはベニスの商人を介して売買されました。 その巨万の富が千夜一夜物語の栄華や、後に花開くルネッサンスの原動力ともなったのです。
やがて航海術が発達すると、命知らずの冒険家達は富と名声を求め、スパイスの採れる国々を目指して大海原へと繰り出します。そして、大陸発見や世界一周という偉大な一歩をしるすことになるのです。 それほどにスパイスは人々の心を突き動かしてきたのです。
さて、ガーリックやパセリ、クミンなどのスパイスはチーズにも良く合います。 クリームチーズやカッテージチーズなど軟らかめのチーズにいろいろミックスして、好みの味を新発見してみてください。
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