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乳製品の本場というとヨーロッパの国々を思い浮かべますが、アジアにも乳製品中心の食文化を持った国があります。それは草原と遊牧の国モンゴル。
同じアジアにありながらその暮らしぶりはあまり知られていませんが、最近はモンゴル出身のお相撲さんや歌手もあらわれ、少しずつ身近な国になってきた感があります。
歴史の教科書にでてくるモンゴルはチンギス・ハンの時代。アジアからロシアに及ぶ広大な地域を征服したその騎馬軍団も、遠征する時は乾燥させたミルクの塊を携行していたといいます。今もモンゴルの人々、特に昔ながらの遊牧を営む人たちにとっては、乳製品作りは生活の一部。畑や果実園を持たない遊牧民にとって、乳製品は貴重なビタミン、ミネラル源でありカロリー源なのです。
牛をはじめ馬や羊、山羊、ラクダからしぼった乳はそのまま飲むことはせずに、様々な手法で三十種余りの乳製品に形をかえます。しぼりたての乳をとろ火にかけ、繰り返しひしゃくですくい上げると表面に細かい泡の膜ができます。これを集めたものが上等な乳製品のひとつ、ウルム。ちょうどウエハース状のサワークリームのようなもので、そのまま食べたり、お茶に入れて飲むんだそうです。
乳酸発酵させた乳にたまったクリーム分を取り出したのは、ズーヒーといってこれも上等品。ズーヒーをとった残りの乳酸からはホロートというチーズを作ります。また馬乳は革袋に入れよく攪拌すると、酵母の働きでどぶろく状の馬乳酒に。
モンゴルの人々は乳を一滴たりとも無駄にせず、有効成分を全て取り去ったかすさえも皮なめしや洗濯、洗髪に利用するとか。まさに究極の乳の国です。
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